足立修平公認会計士事務所

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運転資金とは?

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運転資金という言葉、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
運転資金とは、事業を継続していくために必要な資金のことで、
仕入代金や広告宣伝費、事務所の賃料、光熱費等の販管費が含まれます。

商品を仕入れて販売し、代金を回収するというビジネスフローに着目すると、
運転資金は以下の計算式で簡易的に把握することができます。


運転資金=売上債権+棚卸資産-仕入債務

運転資金が増加するということは、その分必要な資金が増えるということなので、資金繰りは悪化します。

売上債権や棚卸資産が増加すれば、必要な運転資金は増加し、
仕入債務が増加すれば、必要な運転資金は減少します。
それでは、各項目がどのようなときに増減するのか見ていきましょう。

売上債権とは、売掛金や受取手形のことを指します。
売上が全て現金売上であれば、売上高=資金の増加となりますが、
企業取引においては掛売上であるケースが多く、
取引先ごとに月次の締め日を設けて請求し、後日、代金を入金してもらうケースが多いと思います。
このような取決めを「回収条件」といいます。
例えば、月末締め翌月末払い、20日締め翌月20日払いなど。
回収条件が早ければ必要な運転資金は少なくて済み、資金繰りが楽になりますし、

回収条件が遅ければ資金繰りは苦しくなります。

仕入債務とは、買掛金や支払手形のことを指します。
売上債権とは逆で、支払条件が早ければ資金繰りが苦しくなり、遅ければ資金繰りは楽になります。

棚卸資産(在庫)とは、商品や原材料を指します。
棚卸資産は購入時に資金を必要としますが、
販売されて代金が回収されるまでの間、資金が拘束されることになります。
したがって、多額の棚卸資産を保有すると資金繰りが苦しくなります。
在庫切れを起こしてしまっても販売機会を逃すことになりますので、
過剰にならない程度の在庫を持つことは必要です。

ビジネスモデルによって必要な運転資金は異なってきます。
これらのバランスを取りながら自社にとって適正な運転資金の水準を把握しておくことは、事業の継続にとって不可欠です。